がん治療について

 

当院のがん治療について

 

当院に来られる患者さんは、他の大学病院、国立病院、がんセンター等で、標準治療を終えても効果がなく増悪し、もしくは一旦寛解が得られても再発を繰り返して、さらなる治療のてだてを求めて来られる方がほとんどです。このように、治療に最初から抵抗性を示すがんを“難治性がん”といい、治療に反応しても再発したがんを“耐性がん”と言います。
このようながんに対しては、比較的副作用が少なく、がんの個性に合わせた治療が必要となります。

そこで当院では、副作用が少なく効果が期待できる、がんの個性に合わせた種々の分子標的薬を、単独または抗がん剤と併用して使用して治療いたします。

 

また最近では、このような治療に奏効してきているが、完全寛解にまで達しない患者さんに、免疫チェックポイントインヒビターを使用する場合もあります。 

 

免疫チェックポイントインヒビターについて (Immune-check point inhibitor)

 

PDI-inhibitor (Nivplumab ニボルマブ) の効果

 

① 作用機序

regulatory-T cellの作用を抑制し、

effector-T cellの効果をたかめて、抗腫瘍作用を発揮する。

作用機序

 

②従って、腫瘍の抗原性によって、効果に差が出る。

また、腫瘍組織の大きさによっても、その効果に差が出てくる。

 

③投与法の工夫が望まれる

投与法の工夫

 

局所免疫の意義

 

局所免疫の意義

 

④他の抗がん剤、または分子標的薬との組み合わせも考慮する。

 

当院で行う治療は、米国シカゴで行われるASCO(米国臨床腫瘍学会)で発表され、好評を得ています。(こちらをクリックしてください)

 

当院での目標は、このような難治性および耐性がんを如何にして完全寛解までもっていくかにあります。がんとその周囲の微小環境とのcross-talk(クロストーク・会話)をうまくコントロールできれば、がんとの共存も可能です。

 

今や2人に1人ががんになる時代です。“がんになったらおしまい”ではありません。どんながんでも完全寛解が期待できます。完全寛解が得られなくても、社会生活が普通にできる、がんとの共存も可能です。

セカンドオピニオンも含めて、どのような相談にも懇切丁寧にご納得いくまで説明をいたします。困った時の“菊池がんクリニック”です。お気軽にご相談ください。

 

 

婦人科がん治療の現況から将来に向けて

 

1.現在の治療の実態

  基礎研究で有望な効果を得られた薬剤をピックアップして臨床試験へとつなげてゆくのが、前臨床的研究となります。臨床試験を行うまでには日本の国内では多くのハードルがあり、ほとんどの有望な薬剤は日本では日の目を見ることはありません。
諸外国に目を向けると、特に米国などでは有望は薬剤の基礎実験(動物実験等々)でよい成績であれば、臨床試験へと移行するシステムが明確にされており、多くの臨床試験が行われ、有望な治療薬が毎年10数種類は見いだされ、Approveされています。我々はそれを逃さずチェックしているというのが現状です。
我が国でも前臨床試験でストップせず、どんどん臨床試験へと移行する期間を短くし、日本発の最新治療を発掘していくべきであると考えます。

 

2.現在の我が国でのがん治療の問題点

  1) 臨床試験に入るまでのハードルが高すぎて(費用、人員を含めて)比較的大きな研究所か大学病院の研究室(現在、ただでさえ少ない研究費がさらに削られ、未来志向の研究ができにくくなっている)でも困難になっています。ましてや臨床中心の一般病院やクリニックでは臨床に追われ、なかなか新しい面白い結果をピックアップできていないのが現状だと思います。

  2) 市中病院での体験を整理して、そこから学ぶ姿勢をアカデミアは持つべきであると考えます。

 

3.将来展望

  Precision Medicineの実行のためには、トライアルだけでなく基礎的原理に基づいた臨床試験が行われるべきであって、すなわち各個人の日常生活に合わせた治療が提供できるはずです。どんな末期がん患者であってもベッドに寝かせておくだけの治療はやめるべきで、exerciseによって筋肉を動かすことで、脳神経の働きを促し、患者本人の意思決定も明確になると思われます。
Precision Medicineの実行のためには、がん細胞の発生、転移の成立、がん細胞の間質および近傍組織のゲノム解析のみでなくエピゲノム解析も行い、これらの変異を正確に理解しておく必要があります。
転移形成はただ単にがん細胞が血流の流れに乗ってアトランダムに形成されるのではなく、その前に転移しやすい場所を検索するためのエクソソーム、micro-vesicle (non-coding micro RNAを含む) や未知の伝達物質がその役割を果たしていると報告されています。したがって、転移を成立させないためにはどのような処理が可能か、必要かを、考えておく必要があると思います。そして、転移を起こしにくくするには、原発巣のみでなく、間質細胞や近傍の組織とのcross-talk をいかに早くとらえて転移を予防するかということが不可欠と思います。

 

最近では、近隣組織とのcross-talk のみでなく遠隔転移巣と原発組織とのcross-talk が行われていることが明らかになっております。この局所と遠隔転移巣とはどういう経路でやりとりをしているのでしょうか。戦っている局所の変化をReal-time で描き出してみることができる時代が必ず来ると思っています。

 

提携病院

●防衛医科大学校病院

●瀬戸病院

●国立病院機構西埼玉中央病院

●多摩北部医療センター

●所沢PET画像診断クリニック

●埼玉医科大学国際医療センター

●並木病院

●東京西徳洲会病院

●所沢ハートセンター

●所沢明生病院

●所沢中央病院